第2ラウンドのゴング鳴る

オペ終了と同時に
看護婦さんが血圧計やらを外し始めはる。
心電図を外しにかかった看護婦さん
「うわっえらい汗かいてはる」って。

そりゃぁそうやん。
どんだけ痛かったかぁ!
汗だくで堪えたちゅうねんって頭で叫ぶが
吐き気を抑えるのに必死な私。

病室に戻るためのストレッチャーが手術台に横付けされ
「こっちに移れる?うつぶせになってね」と
「はい」と身体を動かしうつぶせに寝る。
あの網膜剥離患者用のU字型枕の上に・・・
私のおへそ辺りまでくる大きなU字型枕に
圧迫されたお腹。
うっあかん・・・

「すみません、気分悪いんです。吐きそうです」と弱々しく云う私。
「えっ気分悪いの?吐くの?」って看護婦さん。
うなずく私。

「吐くって云うたはるう!!」って大慌てで
嘔吐用のビーンズ型容器を取りに走る看護婦さん。
「えっ吐くってぇ?!」って別の看護婦さん
「先生に指示を仰がなあかん」って大慌て。

目の手術の後で嘔吐する患者というのはいてないのか、
想定外のことにえらい大慌ての看護婦さんの様子を感じながらも
お腹の中のもの、一気に吐く私。
あ〜〜しんど・・・・

これが一回吐いたら楽になるってもんではなく、
吐き気はその後、夜中まで続く。

病室に戻っても吐き気は治まらず
術後の説明に来はった先生の話も
吐き気と戦いながら聞いた。

「稀に眼圧があがると嘔吐する患者さんがいます」と云うたはるけど
確かに眼圧はあがってるらしいが
それだけとちゃうでぇ〜〜と内心叫ぶ。
あの痛みに堪えてしんどなってもうてんから!と頭の中で叫びながら
嘔吐。

嘔吐っていうても
すでにお腹の中はからっぽやから胃液だけ。
これがどんだけしんどいか・・・・

点滴の中に眼圧を下げる薬と吐き気を抑える薬を入れてくれはった看護婦さん
「1時間ぐらいで吐き気は治まると思います。
目は痛くないですかぁ?
痛かったら痛み止めもありますから、
痛み止めは内服と座薬の二種類やから、どっちか言うてね」って

こんだけ吐き気に襲われているのに内服は無理や。
座薬もかなん。
っていうか、痛み止めが要るほどの痛みはないからいらん。
それより吐き気をどないかしてくれよぉ〜〜と又も頭の中で叫ぶ。

しまに胃液に血が混じってるのが出てくるし、
U字枕にも血がついてる。
眼帯からの血やん。
嘔吐のたびに目に力が入る。
背中をさすってくれはる看護婦さんに
「血が出てる・・・」という私
「お腹の中がからっぽやから食道が切れているのかもしれんけど
大丈夫よ」って
「目に力がはいるねんけど・・・」と私
「目から血は涙やから」と
修羅場ですわ。

そんなこんなで1時間たっても嘔吐はおさまらず
結局、明け方まで嘔吐に苦しむ。
やっと吐き気がおさまり、うとうとする。
朝になって私、へとへと・・・
第2ランド終了ですわ。

戦いの後の昼食にラーメンって・・・・って思いながら
平らげる。
眼科患者の私は成人普通食。
昼食は結構とボリュームがある。
ラーメンっていうてもラーメン定食やん。
ご飯にラーメンにサラダやもん。
その後、お好み焼き定食の日もあって
こんなん、大阪の病院しかないやろ?って思った私。
お好み焼きにご飯にお味噌汁にお漬物って組み合わせやもん。
普段から淡白な味好みの私には
充分な味付けの病院食でございました。

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