グレン・クローズの演技が素晴らしく、すっかり共感してしまいます。
こんなダメダメ夫はあちらこちらにいてることでしょう。
夫が脱いだ服を拾い集める役目に文句を言う妻。
あるあるです。
夫のノーベル賞の受賞が決まってからの、夫の言動にモヤモヤとしたものが影を落とします。そのときのグレン・クローズの目の動きや表情にその心情を痛いほど感じます。
心の中の葛藤が見え隠れし、夫もそれに感づきます。感づきながらも知らんふりを決め込むわけです。いや、感づいているようで実際のところはわかりません。夫というのはそういう生き物です。
ノーベル賞受賞式のあと、晩餐会での夫のスピーチ。夫は「この受賞は妻のおかげだ」と言い、妻に感謝し妻を讃える。しかし、妻はその文言にイラつきます。。非常にイラつくのです。当然です。そのときのグレン・クローズの演技が上手すぎます。その硬い表情に怒りの大きさを感じるのにもかかわらず、夫はそれを逆なでるのです。アホちゃうか?!と私は思います。
そこから、離婚を持ち出す妻。過去の夫の浮気をなじります。それが原動力になって書いた著者を投げつけます。
確かに書いたのは妻であるものの、そのアイデアを出したのは自分だと、夫も逆ギレします。夫は「なんで俺と結婚した?」と聞きます。もっと気の利いたこと言えんのか?と思う私です。妻は「わからない」と答えます。熟年夫婦の喧嘩のおかしみを感じます。
そして、夫の心臓発作。喧嘩をしていてもそこは夫婦です。夫に寄り添い、夫を励まします。が、夫は息を引き取ります。
「私を置いて行かないで」と妻は夫に叫びます。
ここで、私は「えっ?」となります。「死なないで」ならわかるのです。「置いて行かないで」は言うかなと思います。反対の立場なら、死に行く妻に向かって夫が懇願するならわかるのです。監督が女性なら、このセリフはないと思います。
「置いて行かないで」と叫んでも妻は女性です。強いです。事実は事実と受け止めて前を向いています。亡くなった夫の名誉は守ります。潔いです。母は強いです。カッコいい!と私は最後、泣きながら絶賛しました。
きっと続きを書くんでしょうよ。
そして、事もあろうに、私の左横のおっさんは大きなビールゲップを3回、吐きました。右横のおばはんは前半、大きなイビキを1回、かきました。
なんでやねん!
ひとり映画部を楽しむ私としては、両隣、誰も来るなよ!が切なる願いです。
コメント
こんにちは。ランキングからきました。
映画の感想を読んで私も今度見てみようと思いました。
コメントありがとうございます。
ぜひ、観てください!