被成年後見人の不動産売買にまつわるアレコレ

しばし、放置していた義母の不動産売買の件。
そのために成年後見の申立をしたようなものやということを、成年後見の報告書を作成しながら思い出す。
「あれから、どうなったか?いっぺん確認したほうがいいで。」と私。

被成年後見人の財産を守るというのが成年後見人の使命で、その意思を持って管理しなければならない。
よって、50万円以上の物品を買ったり、契約をする場合、また、不動産の売買や賃貸についても、まずは家裁にお伺いをたてなければならない。そうすべき理由を述べて許可をもらわなければ、執行したあとでも取り消しされてしまう。

てなことで、義母の田舎の不動産。
ご近所のお知り合いが買ってくださるということでこちらと値段の交渉済み。こちらの状況も理解してもらい、本来ならこちらが新幹線に乗って行ってしなければならないことも代行してくださっている。
が、まずは不動産の査定をしてもらってそれを持って家裁に許可申請をしようという、その査定を取るというところでストップしたまま。
3月から。

その間、家の様子を見に行くこともせずなので、草ぼうぼうでとんでもない形相になっているであろうと危惧する。ほったらかしの空き家というのはご近所さんにも物騒でかなんやろうなぁ~とも思う。

ようよう、その買主になるかもしれない人に電話した、大将。
「査定額が俺らが言っていた金額より高くて、向こうさんも躊躇してはる。遠慮してはるみたい。とりあえず、査定書を送ってもらう。」と。
届いた査定書、売買しようと思っている金額より300万ほど高い。2,000万が2,300万ならまだしも、1,000万切る額での300万の差は大きい。これは家裁が許可しないのでは・・・と思案する。

とりあえず、一般的にこの査定金額で売れるものなのかどうか?ということで、田舎の家のご近所の不動産屋さんに電話をする。不動産屋さん曰くに、「家の価値は8万ほどやけれど、20軒ほどの固まりの一つ、開拓した土地に同時期に家を建てているのでご近所さんとの繋がりが強く付き合いも古い、そういう土地に更地にして新しい家を建てるというのではなかなか売れない。現状のまま家付きでの売買をすすめる」とのこと。
「ただ、駐車場に車が入れにくい、あれをどないかしないといけない。」らしい。
駐車場の上に義母の仕事用プレハブを増設している。それを取っ払わないと売れにくいということらしい。

家の中も大事なのものを持ってきただけで、家財道具一切合財そのままの状況。これらを片付けに行って処分先を探して、プレハブを取っ払ってという作業をするために新幹線で通う時間はない。
そんなこんなを一切合財、不動産屋さんにお任せして、当然売買に係る手数料や書類作成費なども含めて、査定額で売れたとしたらいくら残るのか?
また、このご時世、その市場で査定額通りに売れるものなのかどうか?などなど、合わせて見積もりを出してもらうことにする。

それと査定書を見比べて、今後どうするのかを検討するという段階。

この査定書は、正式なものやから作ってもらうのに何万円かかかったと思う。それをまだ立て替えてもらっている状況やし、私としては、知った人に買ってもらうほうが有難いと思うねんけどなぁ。確かにお金の面だけで見たら10万円でも高いほうがいいとは思うけれども、あれやこれやトータルで考えたら、多少安くなっても知った人に買ってもらうほうが安心。それに、売りに出して、いつ売れるかもわからんものを管理するのも大変やし。
というても、強行に進めてあとで家裁に却下されてもかなんしなぁ。

今後の流れとしてはお伺いを立てて、売買契約書を交わす前に売買契約書(案)を家裁に提出して、それで問題なければ契約を執行できるということらしい。

昨今、成年後見の制度が出来てきて、なかなか皆が利用しないと新聞に書いてあったけれど、正直、成年後見の任務は面倒くさい。小口現金で管理すると面倒くさいので、私は口座管理。皮膚科受診の立替分は固めて1円単位までATM で引き出す。通帳が現金出納帳の役割もする。義母の場合、その他もろもろ費用はすべてホームからの口座引き落としとなっている。よりわかりやすくより簡潔にしていても、面倒くさい。

我が行く末の老後を考えたら、いつ何があってもスムーズに事が回るよう、わかりやすくまとめておくのが親切やなぁ~と実感する。

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